令和7年11月8日 福井国政報告会|稲田朋美 公式


🕊️ 「誰かの言葉ではなく、私自身の言葉で。」

日々の国政の歩みの中で感じたこと、考えたことを、ありのままの言葉でお伝えします。
会場でお話しした内容を記録として残し、皆さまに直接お届けするためのページです。

令和7年11月8日に開催した「本当の国政報告会」。
20年の節目を迎え、いま一度「原点に立ち戻る」想いを語りました。

経験も、試練も、信念も、全てを福井の力に変えていく。
この報告会の言葉が、少しでも皆さまの心に「伝わる」ものであれば幸いです。

どうぞ、最後までお読みください。


はじめに

本日は週末のお忙しいなか、お集まりいただきありがとうございます。
このようにたくさんの方に来ていただいての報告会はひさしぶりです。

昨年の選挙では非常に厳しい戦い――多分、今までで最もつらい選挙でしたが、なんとか勝つことができ、7期連続小選挙区当選、20年を迎えました。
本当に皆様のおかげです。ありがとうございます。

亡くなられた安倍総理からお誘いをうけ、約40年ぶりに福井にもどり、何もわからないまま373票差で小選挙区で勝った最初の選挙。
「私は落下傘(らっかさん)ではありません。おっかさんです」という言葉はその後の「福井のおっかさん」というキャッチフレーズにつながりました。

当時は「おっかさんらしくない」と言われましたが、それから20年、来年孫が福井市の小学校に入ります。

二回目の選挙は政権交代の嵐のなかでの勝利。
自分は勝てたが自民党は下野をし、3年3か月の野党暮らしは「政権を取り戻すことが国益に合致する」と固く信じて民主党批判を続けました。
野党時代も充実していましたね。

政権を取り戻した安倍内閣で行革大臣、政調会長、防衛大臣、幹事長代行、幹事長代理とたくさんの経験をして、失敗や挫折もありました。

今はそれらの経験の全てをとことん地元に恩返しするときだと思っています。
前回の選挙では「とことん地元のために」と訴えてきました。

地元の課題をとにかく解決して、多くのみなさんに喜んでほしい、福井がもっともっと住みよい、福井にくればみんなが幸せを感じることができる、そういうところにしたいと思っています。

できるかぎり地元に帰って、いろんなところを訪問すると、20年間気がつかなかったこと、知らなかったこと、知らないうちにお世話になっていた人に思いがけずお会いします。

例えば先日お会いした社長は20年前の最初の選挙のときに山崎県連会長に頼まれて、工業団地に多くの人を集めてくださった方でした。
もちろんその社長に会ったことはあったのに、じっくり会社訪問してお話しを聞く機会がなくて、20年間知らずにいて、しっかりお礼も言えていなかったことを申し訳なく思いました。

そういう出会いがいくつもあり、とても不思議な気持ちになります。
20年間気づかずに歩いてきた道の中に落ちている無数の感謝の種を拾っているような、お礼と恩返しの宿題を返しているような、福井に戻ってきた20年間を最初から歩き出しているような、そんな不思議な気持ちです。

「原点に立ち戻ってゼロからもう一度」これが今の心境です。
20年前と違うのはもちろん年もとっているのですが、失敗を含めた大きな経験が力となってみなさんの役に立つ力は備えたと自負しているところです。

なので、いろいろ相談して頂くことがとてもうれしいです。
もちろんできないことはできないといいますが、全力は尽くしますし、それが楽しいのです。

役職についていようがいまいが、できることはどんどん増えていっています。
むしろ役職についていないほうが自由に動けるので「人のため、地元のため」やりがいがあります。
私は「一衆議院議員」という立場が日本で最もやりがいのある、最高の職業の一つだと思っているのです。

ですから毎日が楽しい。もっともっとみなさんに頼ってほしい。


今の政治状況

日本初の女性総理が誕生しました。
わたしも目指していた、いえ目指しているので、ちょっとザワっとしましたが、今は「2番じゃだめですか」って気持ちです。(※女性リーダーの時代を共に支えたいという趣旨での発言です)

ご承知のとおり、私も高市総理と同じく、女性で2世でも3世でもなく、庶民の出身でここまで政治の世界でがんばってきました。
ですから今回も高市さんが並々ならぬ決意で総裁、総理の座を手中にしたその熱意は本当にすごいと思いますし、見習いたいと心底思いました。

日本はまだまだ男性社会で、特に政治は男がするものという感覚が強い中で「ガラスの天井」を破ったことは政治の空気を変えたと思います。
たくさんの女子に勇気を与えたと思います。私もその一人です。

4月にメキシコでIPUの世界女性会議が開催され、基調スピーチをしました。
メキシコでは女性大統領が誕生し、その大統領が憲法を改正して、あらゆる分野のリーダーに女性を半分にすることを規定したのです。
大臣も最高裁判事も政治家も半分が女性ですから、景色は全く変わったといいます。

女性の総理が誕生したことはゴールではなく、スタートだと思います。

さて、みなさんもご承知のとおり、私は総裁選前倒し反対論者でした。
それが石破さん擁護と考えられたこともあったとおもいます。

そんな小さなことではありません。
私は、衆議院選、参議院選が負けたのは石破さんだけの責任ではなく、自民党そのものの問題なんだ、自民党とは何なのか、何をしたいのか、がわからなくなっていることに自民党凋落の原因があると主張してきました。

自民党が何者かを示すことができないので、自民党の支持が離れた、そして自民党よりも保守だという新興政党に票をかっさらわれたのです。


福井と日本の課題

さて、ここからは福井と日本の課題についてお話します。

〇現在私は、自民党の整備新幹線等鉄道調査会会長です。今年で7年やっています。政調会長のときにPT(プロジェクトチーム)の座長として敦賀以西の委員会を立ち上げ、敦賀以西のルートを決めました。北陸新幹線の敦賀以西のルートは自民党と公明党で長年議論を積み上げて、様々なルートを検討したうえで、今の小浜京都ルートがあるのです。今回、維新が与党となり、新幹線の議論が前進しないのではないかと心配の声を聞きます。

しかし、この北陸新幹線を敦賀小浜京都大阪と完成させるために福井の政治家たちは命を懸けてきたし、これからも完成するまで政治家を辞めるわけにはいきません。山崎会長も同じ気持ちだと思います。

〇税制調査会の副会長も昨年からやっています。ずっと副会長になりたくて要望していましたが、定数があるので待っていました。自民党の税調は最も重く、格調高い会議体で、不勉強な発言や業界団体から渡された紙を読む議員がいると「はい。上手に読めました」などと会長から揶揄されることもあります。今回の人事で税の専門家でない人をインナー(政策立案の中核メンバー)に入れるという方針で、全く様変わりしました。しかし平の議員だと一回しか発言は許されませんが、副会長の立場にいると、何度でも発言することができるので、地元の中小企業をはじめとする福井の経済にとって有益な発言を制限なく主張発言し、貢献することができると思います。

〇中小企業調査会の顧問も務めていますので、福井のがんばっている中小企業の後押しもできます。

〇観光立国調査会の副会長も務めています。そのもとにある「オーバーツーリズムと地方誘客PT(プロジェクトチーム)」の座長代理でもあります。現在旅客出国税の引き上げとその使途について議論しています。PTの提言のなかに新幹線の利用、交通ネットワークという言葉も入れてもらいました。京都大阪から福井へのインバウンドを拡充するためにも交通ネットワークは重要です。

現在旅客税1000円で700億円の税収です。これを3000円にすると2100億円、5000円にすると3500億円です。海外旅行の際の税金なので、あまり負担感を感じていない人が多く、ファーストクラスとエコノミーの税額を変えるということも考えられるかもしれません。

〇医療、介護、社会保障については、今医療が崩壊の危機にあります。国民皆保険制度、世界で日本にしかない素晴らしい制度です。だれでもどこでも医療をうけることができる。これは守らなければなりません。もちろん改革は必要。しかし4兆円医療費削減とか、本当にできるのか。政治家はできることだけをいい、言った限りはやらないとだめです。できもしないことを国民の関心をかうためにやることはポピュリストでしかない。

〇新興の政党はこども一人当たり18歳まで月10万円、消費税ゼロといっていますが、どれだけ莫大な財源がぶっ飛ぶのかの説明をしていません。10万円のこども手当で16.4兆円、消費税ゼロで32兆円。その財源は75才以上の医療費負担の増加と終末医療の自己負担というのですが、気は確かでしょうか。(※非現実的な公約に対して、その実現可能性を問う趣旨の発言です)
誰だって老人になるのです。避けて通れない道です。そんなことしたら国民皆保険はぶち壊れます。日本にいると当たり前とおもう医療制度は世界にはないもの。そのことをしらなければなりません。自民党もわかりやすく、他党の批判をする必要があります。

〇年末にかけて、診療報酬、介護報酬が議論されます。ここはしっかりあげていかないと、今の状況で福井の病院の7割が赤字という異常な事態は、国民皆保険そのものを崩壊させるという危機感をもっています。

〇物価高対策については、高市総理は給付付税額控除をおっしゃっています。これには賛成ですが、一時的なものではなく、恒久的なものです。収入に応じてきめ細やかに支援できます。しかしマイナンバーカードに収入や資産を紐づけて行政が個人の所得情報を把握する必要があって、簡単ではありません。現下の物価高対策としては即効性はないので、短期の対策を講じた上で、給付付税額控除を実現する。そしてその財源についても検討が必要です。

〇お米の値段については、4000円で買える人には買っていただく、生活が苦しくて買えない家庭、ひとり親家庭などには「ベーシックライス」という理念のもと無償で配るべきです。お米は日本人の主食。お米農家が持続可能なようにする必要があります。

〇暫定税率の廃止は年末にガソリン税の廃止、春には軽油引取税の廃止になります。これは国民の生活、石油業界、トラック、運輸業界にとっては朗報ですが、地方の財源も減るのでこの部分は手当が必要になります。

〇「令和の列島改造論」は石破総理が提案した政策のなかで最も期待していました。福井のような地方にしっかりとインフラを整備することで災害にも強く、経済も活性化する、そんな夢のある政策を具体化させていきたいと思います。

〇財政に関しては、予算委員会で高市総理が単年度のプライマリーバランスをやめると、方向転換をしました。「責任ある積極財政」の「責任」の中身が問われると思います。インフレの中での財政出動は更なるインフレや金利の上昇、円安へも行きかねません。物価対策の補正予算の規模はどうするのか、様々な観点からの財政政策への責任が必要です。

〇豪雪PT(プロジェクトチーム)の座長として、豪雪法を60年ぶりに改正し、財政支援も明文化しました。しっかり中身のあるものにしていきたいと思います。

〇今の政権の外国人政策には期待しています。私も一昨年から取り組んだ外国人の脱退一時金(本国に帰る外国人に、日本人には認められていない年金脱退を認め、一時金を渡す制度)についても再入国をする永住外国人には適用されなくするなど成果をだすことができました。先日、岐阜県飛騨市の水源地を視察しましたが、中国人が買いに来ています。日本にいると水はいつでも無料で飲めるのが当たり前ですが、そんな国はありません。外国人の購入等については規制をかけるべきだと思います。

〇郵便局のユニバーサルネットワークは日本の地域社会を守るために重要なインフラです。今年の通常国会で提出した議員立法を成立させるために、郵活議連の一員としてがんばります。

〇エネルギー政策も安全保障の観点から重要です。AIやデータセンターの拡充により、原子力と再生エネルギーは二項対立ではなく、両方とも最大限すすめていかなければなりません。リプレース議連を作った時とは環境は大きく変わり、議連の名称も「立地地域に寄り添うエネルギー政策推進議連」とし、私が会長、滝波さんが事務局長、小林鷹之さんが幹事長で様々な提言を行っています。
(詳細は「立地地域によりそうエネルギー政策推進議連」に関する各種報道をご参照ください)

〇福井市議会議員の先生方が長年要望されていた、8号線の渋滞緩和ですが、昨年の経済対策の会議で私が発言し、「幹線道路の渋滞緩和対策」が入りました。現在日本初の試みとして「国道8号線の渋滞緩和とサービス向上」が議論されています。しっかり結果をだせるよう国の立場で応援していきます。

これからも、とことん地元にこだわり、地元のために頑張ってまいります。


保守とは何か

最後に保守とは何かを取り戻さなければなりません。

保守とは、自分が間違えるかもしれないという謙虚さから、先人が築き上げてきたものに敬意をはらい尊重することです。
決してできもしない、SNSで拍手喝采される威勢の良いことをいうことではなく、一時の反応に迎合することなく、現実を見据えた責任ある政治を貫くことこそが大切です。

私自身SNS上で嘘やいわれなき非難を浴び続けていますが、正しいと思うこと、言うべきことはどんなに批判されても発言しつづけようと思います。

そして日本のよきものを守るために断固として変えるべきものは断固として変える、いくら批判されても改革する。
それが真の保守。

自民党が真の保守を取り戻し、保守の旗を立てて、前進していくために頑張ります。


(記録)令和7年11月8日 本当の国政報告会
会場:福井商工会議所 コンベンションホール
記録・文責:稲田朋美事務所