親愛なる 福井の皆様 こんにちは 稲田朋美です。
今日は私を激励するパーティーにこんなにもたくさんの方々がお集まりくださいました。 また 中央から お忙しいご公務のなか若林農林水産大臣も駆けつけてくださいました。大臣は例えば経済財政諮問会議のなかの農地政策の議論のなかで総理の発言のあとに「総理お言葉ですが・・」とたとえ総理の意見であったとしても 日本の農業のためにおかしいと思う意見については 信念をもって断固として発言をされています。今正念場にある農業にとってとても頼りになる大臣です
さて、福井に帰ってきて選挙に出て、皆様方のおかげで当選し、もうすぐ3年になろうとしています。ゼロから出発して、後援会が30できました。連合後援会もでき、今年は連合会長の吉田会長に中心となっていただいてこうして、激励する会を開催することができました。本当にありがたいことです。
しかし、この3年間で日本は、そして世界の情勢は大きく変わりました。アメリカ発のサブプライムローンによる損失、とどまるところを知らない原油高、食糧不足、食料高騰、大規模自然災害など・・なにか大きな危機がそこまできているような そんな感じすらします。
1 政治家は理念を語れ
一方で日本の政治は ねじれ現象に代表されるように どうしようもなく行き詰まり、いいようのない閉塞感に包まれています。
わが福井もまた 東京との格差、経済、農業、街づくり、福祉、教育、社会整備などなど・・多くの課題を抱えています。毎週末地元に帰り、地区回りをしていますと 地元の皆様から さまざまなご批判をいただきます。それでも毎週 福井に帰ってくると 安堵感と落ち着きを感じるのです。
先日、地元のある女性の支援者が私に質問をしました。「自民党は一体日本をどういう国にしたいのでしょうか。それがわかりません」と。その素朴で本質的な問いかけに私は言葉につまりました。自民党は日本をどのような国にしたいのか それをメッセージとして伝えなければなりません。
2 アメリカ型資本主義から日本型資本主義へ
私は今の市場原理主義的な経済、社会に疑問をもっています。強いものが勝つ、違法でなければ、咎められないなら勝つためには何でもする遵法意識、これと裏腹のお為ごかしの形式的なコンプライアンスの尊重、これらは人々を豊かも幸福にもしません。アメリカ型の略奪型資本主義は、農耕民族の日本にはあっていないのです。アメリカ型略奪資本主義の結果、公の精神やモラルは崩壊し、拝金主義が行き渡り、経済だけでなく、政治までもが、富める者の僕(しもべ)となり下がり、政治家の単なる生活の手段と成り下がっていないでしょうか。
皆さんご存じですか。アメリカは人口3億人(?)の1%の豊かな人が国民全部の40パーセントの富を所有している国で、3900万人が貧困ライン以下で生活に苦しみ、4500万人が健康保険にさえ加入できず、充分な医療すら受けられないでいるのです。これが豊かな国といえますか。皆さんは日本をアメリカのような国にしたいのですか。
今、ポスト資本主義という言葉が目につくのは、資本主義の行き着いた先、アメリカ型の略奪型資本主義が決して人間を幸せにしないということが明らかになったからなのです。
では、ポスト資本主義、アメリカ型の略奪型資本主義、市場原理主義のあとにくるのはどのような経済、社会なのでしょうか。私は日本型の資本主義ではないかと思っています。かつての日本では、経済が成長するにしたがってみんなが豊かになりました。もちろん、頑張った人が報われる社会でなければなりません。社会主義や結果平等主義ではいけません。しかし、豊かな人だけがますます豊かになり、豊かでない人は明日への希望が持てないということではいけません。例えば会社は株主のものであるからといって、従業員はできるだけ安く使い、果実はすべて経営者と株主がもっていくということで果たしてよいのでしょうか。
3 日本の福井化
日本再生のモデルは福井にあります。すべてのヒントはこの福井にあるのです。新幹線も空港もない、でもこの福井は日本一のすばらしい県です。もしかしたら不便だったからこんなに日本のよいところを残しているのかもしれません。福井は中小企業、ものづくりの県です。しかも業界世界一や業界日本一を誇る 頑張っている中小企業がたくさんある県です。
終身雇用で従業員を家族のように考え 大切にする そしてマネーゲームではなく ものづくりに価値を見出す。このような福井の中小企業のあり方がこれからの日本経済の、そして世界経済の主流になければなりません。また福井はコメ作りの県です。私もかならず田植えと稲刈りをします。自然の恵みをうけておコメをつくり、収穫をみんなで喜び、神に感謝する。これは天照大神以来の日本の伝統であり文化です。福井の田園風景は日本の美の象徴です。福井の農業を守り、日本の農業を守ることがこの国の伝統、文化そして日本人の食料、ひいては日本の主権を守ることになるのです。食料自給率39パーセントの国を主権国家とはいえません。
私は今、日本を福井化すること 日本全部を福井のようにすることで日本を再生することを考えています。
福井から東京をみると 格差ばかり目につきます。 しかし反対に東京から福井をみると 福井は日本が戦後失ってきたものをまだ残し 人々が心豊かに生活している 最高の県なのです。 共働き、三世代同居が多く 地域のコミュニティーがあり 文化や学術がさかんです。 農業とものづくりを大切にし 凶悪犯罪が少なく 学力が高い。これらの福井のよさは すべて日本が戦後60年かけて、アメリカ化する中で、失い続けてきたものなのです。家族 地域社会 国 戦後の日本が壊し続けてきた日本のよき伝統を守っているのが福井なのです。
アメリカがそうだからといって、誤った道を歩み続ける必要はありません。
日本の伝統をしっかりと取り戻しながら新しい日本を創っていく、まさしく私の政治信条である「伝統と創造」その中心が福井県なのです。
4 道義大国日本
日本を福井化することにより私が目指しているのは、道義大国日本の建設です。利害や損得だけではなく、常に公共的な観点から政治は動かされなければなりません。政治の役割は、障害や病気など何らかの理由で恵まれない人々の暮らしを向上させるために全力を尽くすことです。ごく一部の富裕層と多数の貧困層が対立する国ではなく、頑張る能力と意欲のある人が報われ、そして、頑張りたくても頑張れない人も、人間らしく暮らすことができる、必要な医療を受けることができるように、頑張って報われた人が、義務や強制からではなく自発的に社会的な責任を果たす国、これが日本のめざすべき社会であります。 日本は、経済大国であるだけではなく道義大国を目指さなければなりません。倫理観の高い、自由で民主的な国、国民が日本人であることに「誇り」を感じ、その歴史と伝統を世界に誇れる、そして世界から、その気高さを敬われる国、経済的に繁栄し、しかも社会正義が貫かれる国です。
日本を福井化し、日本的価値観を世界に広めることで、世界の紛争や環境問題も解決することができるのです。そうして、日本の良さを、そして福井の良さを世界にわかってもう。そうすれば、福井は日本的価値のメッカとなり、巡礼者が世界から集まることでますます栄える、これが私の描く福井の将来像です。
そのためにみなさんとともに行動することをお誓い申し上げて本日のお礼の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。(平成20年6月29日)