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山崎正昭先生・決起大会あいさつ

この度の参議院選挙における、地元福井の山崎正昭先生の決起大会(7月9日 場所:金井学園講堂)でのあいさつです。

                                                                                       こんばんは 県連会長の稲田ともみです。いよいよ決起大会、今日の日を迎えました。この選挙を戦ってきた 私たちの願い、愛する福井と日本を守りたいという 祈りに似た想いが皆さんの心に届いたでしょうか。そして山崎正昭の福井に対する愛郷無限、熱い想いが福井県民の心に届いたでしょうか。

 この戦いが負けられないのは、日本の国柄を守る最後の砦が わが福井県だからです。

 いまブームになっている坂本竜馬が暗殺される直前に福井にきて、由利公正や横井小楠と この国の行く末について語り合いました。 その時に坂本竜馬が詠んだ歌があります。

「君がため 捨つる命はおしまねど 心にかかる 国の行く末」 この歌が幕末福井藩でとても流行ったといいます。

 まさしく その竜馬の精神 命を捨ててでもこの国の行く末をおもう その心が政治に問われています。そして明治維新のときにこの福井から発信したのが「有道・有徳の国」「道義大国を目指す」ということでした。
 
自民党が下野したのはなぜか。昨年の選挙でわが党がみじめな惨敗をしたのはなぜか。子ども手当に負けたのですか。高校無償化に負けたのでしょうか。ウソマニフェストに負けたのですか。そうではありません。自民党は、自分で負けたのです。国民の信頼を失ったからです。いったい何のために、誰のために、何をめざして政治をやるのか。これが問われています。

  我が党は「国民政党」に戻らなければなりません。一部の人の利益や一部の団体や一部の集団のために政治をやるのではなく、自民党 党歌にある「一人の幸せ 皆の幸せ」をめざす国民政党です。 自分だけよければいいのではない 自分さえ利益を得ればよいというのではなく 真面目に汗を流して働き 家族と地域を大切にする すべての国民が幸せになる政治です。仕事を失って国から施されるのを待つのではなく、すべての人がそれぞれの役割を果たし、社会に貢献し、それによって生活できる収入を得ることのできる社会です。

 我が党は我が国で唯一の「保守政党」です。日本のよきものを守るために改革する「革新政党」でもあります。守るべきものはなんなのか 家族でありふるさとであり地域社会であり国柄です。私の理念である伝統と創造はまさしく自民党の保守本流の精神でもあります。 そして何を目指すのか。 明治維新のときのこの越前から 発信した 「有道 有徳の国」「道義の国」です。

みなさん、参議院の本会議場に反対を押し切り、職権で国旗を掲揚したのは、誰なのか。議運委員長時代の山崎正昭その人です。かたや菅総理大臣は国旗国歌法に反対をした日本で最初の総理大臣です。
日本の国旗は日の丸で日本の国家は君が代です。それを認めない 議論すべきだ なんて 日本の総理大臣として私は認めません。

みなさん、小泉総理とともに北朝鮮に行き、拉致家族を帰国させたのは、誰なのか。官房副長官時代の山崎正昭その人です。
かたや、 わが県から地村夫妻、新潟から13歳の横田めぐみさん 大阪から原敕晁さんを拉致していった 実行犯シンガンスを 釈放することに加担したのが菅総理と千葉法務大臣です。日本人としても福井県民としても菅総理を 日本の総理大臣としては認めません。

 日本は名実ともに本当の意味での主権国家を目指します。主権国家とは自分の国は自分で守る、自国の国民の食糧は自国で賄う、自国の名誉は自分で守る、そして自分の国のことは自分たちで決めるのです。外国人に昨年の選挙を応援してもらったからという理由で、選挙権を渡すことに賛成している菅総理はじめ民主党の閣僚を日本の政治家として私は認めません。

 日本の主権を否定する外国人参政権を認め、日本の家族を崩壊させる夫婦別姓、親子別姓を認め、言論の自由を脅かす人権擁護法を認める民主党に、日本の国も家族も民主主義政治も守ることはできません。

この国を守るのは、そしてこの国を救うのはここにいる皆さんです。皆さんが投票所にいって正しい選択をすることなくしてこの国を守ることはできません。政治は理屈ではありません。共感です。共通体験です。だれがみなさんと ともに語らい 喜び 悲しみ 怒りを共有することができるのか。机上の理論なら頭の良い霞が関の官僚にはかなわないでしょう。でも政治は理論ではありません。田んぼで田植えしたことのないものに農家の苦労は分かりません。政治は感情です。どうしようもない、ほとばしる、かかえきれない、叫びだしたくなるような感情です。だれがみなさんと感情を共有できる政治家なのか。山崎正昭しかいません。愛郷無限、福井を愛し、ふるさとを愛し、市会、県会、参議院3期18年、みなさんとともに歩んできた山崎正昭です。山崎正昭がいなければ私はここにいません。親なんです。平成17年8月20日に福井駅におりて最初の選挙を僅差でかつことができたのは山崎正昭のおかげです。山崎正昭がいなければ福井一区の稲田ともみはいません、親が大変な時に娘が頑張るのは理屈ではありません。山崎正昭に恩返しができるのはこの選挙以外にありません。良識ある福井県民を信じています。私と山崎正昭の熱い思いは皆さんにきっと届くと信じています。どうか山崎正昭をよろしくお願いします。

稲田ともみ年賀会 ご挨拶

1月30日(土)、福井市のフェニックス・プラザで「稲田朋美年賀会」を開かせて頂きました。そのときのご挨拶です。

 

 改めまして、あけましておめでとうございます。
こうして新年会を開催することができる、そして年頭のあいさつができることを感謝しています。昨年は選挙という大きな山をみなさんの応援で越えることができました。二期目の当選を勝ち取ることができたことは本当に光栄なことだと思っています。

 ただ、残念なことに自民党は下野し、民主党政権が誕生しました。民主党が勝ったのではなく、自民党が負けたのです。選挙の前に福井に帰るたびに地元のみなさんから「一体自民党は何やってるんだ」という厳しい言葉をいただき、私もまさしくそのとおりだと思いました。自分が選挙に勝ちたいことと政権与党にいたいだけの政党に国民は大切なふるさとと日本の将来を託すわけにはいかないと思われたのです。

政権を失って、よかったこともあります。立ち止まって、自民党とは何か、そして政治家に求められるものは何か、そして本物の政治とは何かを取り戻すよい機会でもあるからです。
政治にもっとも大切なことは「信頼」です。私はこのことを昨年の厳しい選挙で皆さんから学びました。夏の暑い日、田んぼの前で待っていた88歳のおっかさんが杖をついて自分の家から田んぼまで歩いてきてくれました。「貴女に福井を日本を頼もうと歩いてきました」といわれたときに、政治はマニュフェストではできない、政治は信頼なのだ、この人に日本の将来を託すという信頼なのだと、学んだのです。 

 さて国民の大きな期待をうけて出発したはずの民主党政権を 選んだ国民が信頼できなくなっています。
 「政治主導」の名のもとで独裁政治が行われています。民主党には政治主導をする政治家が一人しかいないからです。民主党政権になって失われたもっとも大きなものは自由な場における活発な議論です。だれも独裁者にさからうことができないという閉塞感が永田町に蔓延しています。日本のあり方に大きな影響をあたえ、そして憲法違反でもある外国人地方参政権を民主党では議論すらしません。 マニュフェストにかかれたガソリン値下げ、ガソリン値下げ隊という派手なパフォーマンスまでやったのに小沢さんが官邸に乗り込んで一夜にしてガソリンの値段は維持されることになりました。そのこともひどいですが、それ以上にそれを批判する声がまったくあがらなかった、このことのほうがもっとおそろしいことです。
 そして総理と幹事長のお金にまつわる疑惑です。我が国のトップ二人に巨額の脱税疑惑、政治資金袖手報告書虚偽記載疑惑、やみ献金疑惑、政党助成金横領疑惑、証拠隠滅疑惑があり、現職国会議員を含む逮捕者がでていることは尋常ならざる異常な事態です。
 それら疑惑について国会の場で説明をしない、参考人招致にも応じない、このような人々がいくら「議会制民主主義」だの「国民の生活が第一」だの唱えても空々しいたわごとにしか聞こえません。昨日の総理の所信表明演説で「命」が24回もでてきました。命を守る政治、当たり前のことです。総理がいうと「命さえながらえればよい」と聞こえました。命を賭けて守りたいものがある、それがふるさとであり、愛する日本です。
 そして、「消えた財源」です。無駄遣いをやめて、予算を組み替えて、10兆20兆の財源をだして、子ども手当てや高速道路無料をやるとおっしゃったその財源は一体どこに消えたのでしょうか。
 
言いたいことは山ほどありますが、他党の悪口はこのくらいにしましょう。翻ってわが党がもう一度国民から信頼される党に生まれかわることが何よりも重要だからです。
 小沢民主党のやっていることは古い自民党のやってきた利益誘導、金満政治を極限まで強調したものでしかありません。そういう古い自民党体質からきっぱりと決別しなければなりません。
 特定の団体の利益ではなく国民全体の利益、国全体の経済、今だけでなく将来世代にも責任をもつ本物の政治をする集団に生まれかわらなければなりません。めざすべきは私のテーマソングの題名でもある「正しい政治」、そのための「日本福井化」です。「公」と「私」との間に「共」があります。福井が大切にしてきた「家族」と「地域社会」です。この「共」の集団の絆を強めることによって自分ひとりではできない、でもいきなり国に頼るのではなく、個としての尊厳も保ちながら助け合う日本らしい温かな社会を創っていきたいと思っています。  

私はこの福井から新しい自民党、新しい日本を創造したいと思っています。単に今までのような経済合理主義、効率性だけではなく、損得ではかれない本当の意味での豊かさ、潔い生き方、強さに価値をおかなければなりません。福井人の生き方である「誠実」「勤勉」「信義」という正しい生き方、真の「美しさ」を目指すということです。
 安倍総理がおっしゃっていた戦後レジームからの脱却、そして美しい国を今一度目指さなければなりません。

明治維新の精神はこの越前・福井藩から生まれたという伝統があります。その核、その中心は日本を有道有徳(うどうゆうとく)の国、すなわち道義の国にするということです。
 その伝統を取り戻して、福井から日本全体に広め、新しい日本を創造しましょう。有道(うどう)、有徳(ゆうとく)、道義大国を目指すという発信を、この福井から・・・その一歩をみなさんと踏み出す一年にしたいと思います。

 最後になりましたが、この夏の参議院選挙には不退転の覚悟で臨みます。47都道府県で唯一衆参自民党が独占しているわが県で、私が県連会長として負けるわけには参りません。県連として公明正大な手続きをへて議論のうえ選出した山崎正昭先生を命がけでお支えする覚悟です。
 どうかよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

福井出版記念パーティー お礼のあいさつ

親愛なる 福井の皆様  こんにちは  稲田朋美です。
今日は私を激励するパーティーにこんなにもたくさんの方々がお集まりくださいました。 また 中央から お忙しいご公務のなか若林農林水産大臣も駆けつけてくださいました。大臣は例えば経済財政諮問会議のなかの農地政策の議論のなかで総理の発言のあとに「総理お言葉ですが・・」とたとえ総理の意見であったとしても 日本の農業のためにおかしいと思う意見については 信念をもって断固として発言をされています。今正念場にある農業にとってとても頼りになる大臣です

さて、福井に帰ってきて選挙に出て、皆様方のおかげで当選し、もうすぐ3年になろうとしています。ゼロから出発して、後援会が30できました。連合後援会もでき、今年は連合会長の吉田会長に中心となっていただいてこうして、激励する会を開催することができました。本当にありがたいことです。

しかし、この3年間で日本は、そして世界の情勢は大きく変わりました。アメリカ発のサブプライムローンによる損失、とどまるところを知らない原油高、食糧不足、食料高騰、大規模自然災害など・・なにか大きな危機がそこまできているような そんな感じすらします。

1 政治家は理念を語れ

一方で日本の政治は ねじれ現象に代表されるように どうしようもなく行き詰まり、いいようのない閉塞感に包まれています。
わが福井もまた 東京との格差、経済、農業、街づくり、福祉、教育、社会整備などなど・・多くの課題を抱えています。毎週末地元に帰り、地区回りをしていますと 地元の皆様から さまざまなご批判をいただきます。それでも毎週 福井に帰ってくると 安堵感と落ち着きを感じるのです。

先日、地元のある女性の支援者が私に質問をしました。「自民党は一体日本をどういう国にしたいのでしょうか。それがわかりません」と。その素朴で本質的な問いかけに私は言葉につまりました。自民党は日本をどのような国にしたいのか それをメッセージとして伝えなければなりません。 

2 アメリカ型資本主義から日本型資本主義へ

私は今の市場原理主義的な経済、社会に疑問をもっています。強いものが勝つ、違法でなければ、咎められないなら勝つためには何でもする遵法意識、これと裏腹のお為ごかしの形式的なコンプライアンスの尊重、これらは人々を豊かも幸福にもしません。アメリカ型の略奪型資本主義は、農耕民族の日本にはあっていないのです。アメリカ型略奪資本主義の結果、公の精神やモラルは崩壊し、拝金主義が行き渡り、経済だけでなく、政治までもが、富める者の僕(しもべ)となり下がり、政治家の単なる生活の手段と成り下がっていないでしょうか。
皆さんご存じですか。アメリカは人口3億人(?)の1%の豊かな人が国民全部の40パーセントの富を所有している国で、3900万人が貧困ライン以下で生活に苦しみ、4500万人が健康保険にさえ加入できず、充分な医療すら受けられないでいるのです。これが豊かな国といえますか。皆さんは日本をアメリカのような国にしたいのですか。
今、ポスト資本主義という言葉が目につくのは、資本主義の行き着いた先、アメリカ型の略奪型資本主義が決して人間を幸せにしないということが明らかになったからなのです。

では、ポスト資本主義、アメリカ型の略奪型資本主義、市場原理主義のあとにくるのはどのような経済、社会なのでしょうか。私は日本型の資本主義ではないかと思っています。かつての日本では、経済が成長するにしたがってみんなが豊かになりました。もちろん、頑張った人が報われる社会でなければなりません。社会主義や結果平等主義ではいけません。しかし、豊かな人だけがますます豊かになり、豊かでない人は明日への希望が持てないということではいけません。例えば会社は株主のものであるからといって、従業員はできるだけ安く使い、果実はすべて経営者と株主がもっていくということで果たしてよいのでしょうか。

3 日本の福井化
日本再生のモデルは福井にあります。すべてのヒントはこの福井にあるのです。新幹線も空港もない、でもこの福井は日本一のすばらしい県です。もしかしたら不便だったからこんなに日本のよいところを残しているのかもしれません。福井は中小企業、ものづくりの県です。しかも業界世界一や業界日本一を誇る 頑張っている中小企業がたくさんある県です。
終身雇用で従業員を家族のように考え 大切にする そしてマネーゲームではなく ものづくりに価値を見出す。このような福井の中小企業のあり方がこれからの日本経済の、そして世界経済の主流になければなりません。また福井はコメ作りの県です。私もかならず田植えと稲刈りをします。自然の恵みをうけておコメをつくり、収穫をみんなで喜び、神に感謝する。これは天照大神以来の日本の伝統であり文化です。福井の田園風景は日本の美の象徴です。福井の農業を守り、日本の農業を守ることがこの国の伝統、文化そして日本人の食料、ひいては日本の主権を守ることになるのです。食料自給率39パーセントの国を主権国家とはいえません。

私は今、日本を福井化すること 日本全部を福井のようにすることで日本を再生することを考えています。
福井から東京をみると 格差ばかり目につきます。 しかし反対に東京から福井をみると 福井は日本が戦後失ってきたものをまだ残し 人々が心豊かに生活している 最高の県なのです。 共働き、三世代同居が多く 地域のコミュニティーがあり 文化や学術がさかんです。 農業とものづくりを大切にし 凶悪犯罪が少なく 学力が高い。これらの福井のよさは すべて日本が戦後60年かけて、アメリカ化する中で、失い続けてきたものなのです。家族 地域社会 国 戦後の日本が壊し続けてきた日本のよき伝統を守っているのが福井なのです。
アメリカがそうだからといって、誤った道を歩み続ける必要はありません。
日本の伝統をしっかりと取り戻しながら新しい日本を創っていく、まさしく私の政治信条である「伝統と創造」その中心が福井県なのです。
 

4 道義大国日本

 日本を福井化することにより私が目指しているのは、道義大国日本の建設です。利害や損得だけではなく、常に公共的な観点から政治は動かされなければなりません。政治の役割は、障害や病気など何らかの理由で恵まれない人々の暮らしを向上させるために全力を尽くすことです。ごく一部の富裕層と多数の貧困層が対立する国ではなく、頑張る能力と意欲のある人が報われ、そして、頑張りたくても頑張れない人も、人間らしく暮らすことができる、必要な医療を受けることができるように、頑張って報われた人が、義務や強制からではなく自発的に社会的な責任を果たす国、これが日本のめざすべき社会であります。 日本は、経済大国であるだけではなく道義大国を目指さなければなりません。倫理観の高い、自由で民主的な国、国民が日本人であることに「誇り」を感じ、その歴史と伝統を世界に誇れる、そして世界から、その気高さを敬われる国、経済的に繁栄し、しかも社会正義が貫かれる国です。
日本を福井化し、日本的価値観を世界に広めることで、世界の紛争や環境問題も解決することができるのです。そうして、日本の良さを、そして福井の良さを世界にわかってもう。そうすれば、福井は日本的価値のメッカとなり、巡礼者が世界から集まることでますます栄える、これが私の描く福井の将来像です。
そのためにみなさんとともに行動することをお誓い申し上げて本日のお礼の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。(平成20年6月29日)

東京出版記念パーティー お礼のあいさつ

親愛なる皆さん、本日はいつも私を支援し、ご指導してくださっているたくさんの方々にお集まりいただき、ありがとうございます。昨年は弁護士時代に闘ってきた百人斬り訴訟の顛末をまとめて文春新書から『百人斬り裁判から南京へ』を出版し、今年は渡部昇一先生、八木秀次先生との鼎談を『日本を弑する 人々』としてPHP研究所から出すことができ、こうして今年もパーティを開くことができました。 ありがとうございます。

①2年9ヶ月をふりかえって-政治の閉塞感  
 政治家になりもうすぐ3年になろうとしています。この3年で日本をめぐる政治情勢は大きく変わってしまいました。日本は、そして世界はかつてない危機にあります。大規模自然災害、原油価格の高騰、農産物の高騰、食料不足。サブプライムローンによる世界の金融機関の損失はなんと100兆円に近くなると推計されています。
その一方で、日本の政治の現状はどうしようもなく行き詰まり、いいようのない閉塞感に包まれています。
先日、地元の女性支援者たちと座布団集会をしました。一人の支援者、その女性は中小企業経営者の奥さんですが、私に質問をしました。「自民党は一体日本という国を、どういう国にしたいのでしょうか、それがわからないのです」と。その素朴で本質的な問いかけに私は言葉につまりました。自民党は日本をどのような国にしたいのでしょうか

②日本の問題はなにか
この問いは「今の日本の根本的な問題とは何か」ということでもあります。今の日本の問題は、年金問題でしょうか。後期高齢者医療制度でしょうか。あるいは道路特定財源でしょうか。そうではありません。今の日本の根本的かつ最大の問題は、モラルの低下、そして国民道徳の退廃なのです。私たちは言葉では立派なこと言います。しかし、本当に本心からそう思っているのか、それが信じられないのです。その結果、お互いに誰も信用できず、自分のことだけを考えています。問題は、私たち自身であり、私たちが、拝金主義になり、社会正義への関心を失い、利己主義に陥り、他者に依存しようとしていることなのです。私たちは私たち自身の内なる敵と戦わなければなりません。
安倍総理が訴えた戦後体制の是正もまた同じなのです。過去60年余の敗戦の遺産を自分とは全く無関係であるように考えるのは、無責任です。私たちは戦後レジームという負の遺産を、自己責任として受け入れなければなりません。そうすることで、私たちは、戦後レジームを是正できるのは私たちしかいないとことを理解できるのです。戦後体制はもはや誰かから押し付けられたものではなく、主権回復後それを是正できなかったのは私たちの責任であり、自分には何の責任もないと考えることは、私たちの責任感を弱め、正義感を萎えさせ、道徳的に堕落させているのです。
今の日本の惨状は誰のせいでもない、私たち自身の責任なのです。まず、私たち自身がかわらなければならないのです。

③理念を語る
この閉塞感を打破するために、日本がどうあるべきか 政治家は明確な理念を語るべきです。この本のあとがきにも書きました。理念なき政策は有害です。ましてポピュリズムに毒された政策、政局のためにする無意味な立法は立法府の権威を貶めるだけでなく、国民に対する冒涜です。
一体政治は何のためにあるのか。資本主義や自由経済は、そして改革は何のためにあるのか。そして、人類の進歩とは何なのか。
政治や資本主義、改革はそれ自体に価値があるのではなく、人々の幸福のためにあります。そして、人類の進歩とは昨日よりも今日のほうが豊かであり、明日に希望がもてるということです。
私はアメリカ型の資本主義に疑問をもっています。強いものが勝つ、市場原理主義、行き過ぎた自由、これらは人々を豊かにはしません。公の精神やモラルを忘れ、拝金主義が行き渡り、経済だけでなく、政治までもが富める者の僕(しもべ)となっているように思えます。1%の豊かな人が国民全部の40パーセントもの富を所有している国、3900万人の人々が貧困ライン以下で生活に苦しみ、4500万人の人々が健康保険にさえ加入できず、充分な医療が受けることができない国を豊かな国といえるでしょうか。
ポスト資本主義の世界は、資本主義の行き着いた先、アメリカ型資本主義が人類を幸せにしたのかという根本的な疑問から出発しなければなりません。

④ 道義大国を目指す 
日本は道義、道徳を第一に考える政治を確立しなければなりません。政治は、損得や利害ではなく、公共心によって動かされるべきものです。
政治の役割は、障害や病気、高齢などの理由で恵まれない人々の暮らしを向上させるために全力を尽くすことです。ごく一部の裕福な層と多くの貧困層のある国ではなく、頑張る能力と意欲のある人が報われ、そして、頑張りたくても頑張れない人、頑張っても結果が出せなかった人も、人間らしく暮らすことができ、必要な医療を受けることができるように、報われた人々が社会的責任を果たす国、これが日本のめざすべき日本型資本主義です。
 日本は、経済大国であるだけではなく道義大国を目指さなければなりません。倫理観の高い、自由で民主的な国、国民が日本人であることに「誇り」を感じ、その歴史と伝統を世界に誇れる、そして世界から尊敬される国、経済的に繁栄し、しかも社会的正義が貫かれる国です。日本という国は、もともと、面積は小さく、貧しいけれども、心豊かで、誇り高い、歴史と伝統のある国、小さくても強い国なのです。そして2500年以上ものあいだ、天皇陛下が国民の安寧と世界平和を祈り続けてこられた国でもあります。そういう日本だから道義大国を目指すべきだし、目指すことが出来るのです。
 
私一人の力は小さいです。しかし私は常に行動する政治家でいたいと思っています。トーマス・カーライルは「その思想がたとえ高潔なものであっても、人間の最終目標は思想ではなく行動である」といっています。たとえ私一人の力は小さくても 高邁な理想にむかって行動し、皆さんのひとりひとりが行動するとき、この国はかならず道義大国として再生すると信じています。

 皆様に感謝しています。本日はありがとうございました。(平成20年6月9日)

福井県戦没者追悼式

追悼の辞

本日ここに福井県戦没者追悼式が挙行されるにあたり謹んで追悼の辞を申し述べます。

 敗戦から63年の長い年月が流れました。敗戦で一度は焦土とかした日本は安全保障を他国にゆだねることにより経済復興にまい進し、世界屈指の経済大国に成長しました。しかし、今のこの平和で豊かな日本はさきの大戦で 祖国のために命を捧げられた幾多の方々の尊い犠牲のうえに成り立っていることを思うとき感謝と敬意の気持ちで一杯になります。

 愛する家族を守るため 愛するふるさとを守るため そして愛する祖国を守るために 出撃をし 戦火に倒れ もしくは戦災に見舞われ その命に代えて 大切なものを守り抜いた 尊い行為は 私たち日本人のすべてが決して忘れてはならないことです。 そして結果は敗戦という悲劇に終わったけれども 命に代えて守ろうとした日本という国そして日本人の心を私たちがきちんと引き継ぎ子孫まで伝えていかなければなりません。英霊のお心は私たち日本人の心として今も生き続けているからです。そして今私たちがなによりもおもいださなければならないことは 自分の国は自分で守るという その気概でありましょう。

 あの戦争の評価についてはさまざまな見方、考え方があります。しかしたとえあの戦争が現在の価値観からすれば侵略戦争であるという評価がなされるとしても またいかなる歴史観にたとうとも 祖国のために命を捧げた人々に対し 感謝と敬意を抱くことの出来ない国のモラルの再興はありません。そしてまた命を捧げて祖国を守った人々に感謝のできない国の安全保障もありえないのです。 
 一家の大黒柱や息子を戦争でなくされたご遺族の悲痛なお心やその苦難に充ちた道のりを考えますと心が痛みます。そのような苦難を乗り越えて立派に戦後を生き抜き、戦後日本の復興にご尽力なされたご遺族のご努力とご精進に心より感謝いたしますとともにそのご遺族の姿は戦後の復興にかける日本人全体に勇気を与えてくださいました。

 私も日本人の一人として、そして政治家の一人として 英霊の尊いお心を引き継ぎ この国の平和と繁栄 ひいては世界平和のために 一命を捧げることをお誓い申しあげて追悼の辞といたします。
 ありがとうございました。

平成20年8月27日  衆議院議員  稲田朋美

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