平成28年6月30日(木) 夕刊フジ【伝統と創造】参院選 民進党と共産党の「野合勢力」と対決

英国でEU(欧州連合)離脱に関する国民投票が23日に行われ、離脱派が僅差で上回った。これを受け、円は高騰、日経平均株価も急激に値を下げた。安倍晋三首相は直ちに関係閣僚会議を開催し、党も私を本部とする緊急特別本部を設置した。週が明けて落ち着きを見せたが、金融市場の先行きを注視しつつ政府・与党一体となって対応していきたい。

参院選が中盤戦に入り、全国各地で遊説している。報道各社は「与党改選過半数」などと報じたが、私の実感では、断じてそんなことはない。特に32ある「1人区」は厳しい情勢だ。自民党は公明党とともに、最後まで死にもの狂いで戦い抜く覚悟だ。

今回の選挙戦で、われわれ政権与党は、民進党と共産党の「野合勢力」と対決しているが、26日のテレビ討論の場で驚くべき発言が共産党の政策責任者から飛び出した。

「自衛隊は違憲」なので「将来解消すべき」だが、「それまでの間、仕事をしてもらう」。さらには違う番組で「防衛費は人を殺すための予算」と言い放ったのだ。東日本大震災や熊本地震で自分の命を顧みず、昼夜人命救助と救援活動に当たった自衛隊員に感謝のかけらもないどころか、侮辱的発言をした。

この問題発言に対し、その場にいた私を含む与野党の政策責任者から抗議と訂正を求める声があがったが、民進党は沈黙し、黙認していた。

そもそも立憲主義をいうのなら、共産党の主張に基づけば、憲法違反の自衛隊を定めた自衛隊法も立憲主義違反になるはずだ。民進党は、立憲主義についての矛盾をどのように説明するのか。

さらに、「自衛隊解消」「日米安保廃棄」を標榜する共産党と共闘して、どうやってこの国を守るのか。民進党は国民に説明する必要がある。

ところで、「防衛費は人を殺す予算」発言は、消費税増税の再延期に伴う社会保障充実の財源をどうするのかをめぐる議論から飛び出した。

民進党の岡田克也代表は、先の党首討論で赤字国債を発行して社会保障を充実すると明言した。将来世代に借金をつけ回す、不道徳極まりない政策だ。今回選挙権を得た18歳以上の若者に恥ずかしくないのか。

自民党は消費税増税の再延期に伴い、本来延期せざるをえない社会保障の充実も、アベノミクスの成果や、さらなる改革でしっかり恒久財源を見つけて、優先順位をつけて充実していく。赤字国債には頼らない。

岡田氏は私と同様、夕刊フジでコラムを担当しているが、私は正式に岡田氏との紙上討論会を申し込みたい。岡田氏はテレビ党首討論を執拗(しつよう)に求めているが、わが党の経済政策や財政再建、憲法を、自分に都合のいい解釈で議論をゆがめているのは岡田氏だからだ。

しかも、岡田氏はNHKで2度も、私に関して「虚偽発言」を行ったのに、私の抗議にまともに回答していない。これが公党の代表としての態度なのか。コラム執筆者同士、紙上討論で決着をつけようではないか。  (自民党政調会長)