平成28年2月4日(木)夕刊フジ【伝統と創造】性的少数者の議論に「保守」も「リベラル」も関係ない

アベノミクスの立役者である甘利明氏が、経済再生担当相を辞任された。非常に残念である。後任の石原伸晃氏は、自民党中小企業・小規模事業者政策調査会会長として、全国の中小企業にアベノミクスが行き渡るように知恵を絞ってこられた。その識見をぜひ生かしていただきたい。活躍を期待している。

経済政策は待ったなしである。デフレ脱却を目指す安倍政権は、正念場を迎えている。日銀も1月29日、マイナス金利の導入に踏み切った。国会では2016年度予算案の審議に遅れが生じている。政府・与党一丸となって早期成立を図りたい。

経済だけではない。自民党は現代社会が抱える喫緊の課題にも対応している。今月中には、昨今、ようやく議論されるようになってきたLGBT(性的少数者)に関する特命委員会を正式に発足させる。

この問題を考える上での基本は、「すべての人々が生まれながらに置かれた境遇や身体的状況よって差別されることがあってはならず、すべての人々にチャンスが与えられる社会を作らなければならない」ということだ。「ゲイ」「レズビアン」と呼ばれるLGBTの人々については、これまで性に絡む問題ということもあり、特に政治の場では議論自体がタブー視されてきた。

しかし、「1億総活躍社会」の実現を掲げる安倍政権こそが、この問題に正面から取り組まなければならない。

私がLGBTをめぐる問題に言及すると、保守派の支援者からは驚かれることが多いが、LGBTの議論に「保守」も「リベラル」も関係ない。「保守」は多様性を重んじるものだ。LGBTの関連団体も数多くあり、いろいろな考え方を持っておられるようだが「自民党には話を聞いてもらえない」というのではよくない。LGBTの人々がどのような困難に直面しているのか、どのような対応があるのか、社会制度との整合性についてもさまざまな議論があるはずだ。特命委員会には、まずはしっかりとした実態調査を行ってもらい、具体的な議論を進めてほしい。

さて、今年に入ってから、新たな挑戦を開始した。それはクラリネットの練習である。

先月中旬、クラリネット愛好家である古屋圭司・党北朝鮮による拉致問題対策本部長と一緒に都内の楽器店に足を運び、クラリネットを購入した。古屋氏をはじめ、専門家にも習い、5月には童謡「ふるさと」を吹けるようになるのが目標だ。

大学時代には一時オーケストラに所属したこともある。時間をみつけて少しでも毎日練習したい。目標はラベルの「ボレロ」だが、まずは海外出張の際に日本の歌をクラリネットで演奏できるようになりたい。

(自民党政調会長・稲田朋美)