平成28年4月28日(木)夕刊フジ【伝統と創造】スピード感を重視した政府・与党の地震対応 早期の復旧、復興に向け全力

まず、熊本地震でお亡くなりになられた方々のご冥福を心からお祈りするとともに、すべての被災者の方々にお見舞いを申し上げます。政府・与党一丸となって、早期の復旧、復興に向け全力を尽くしていきます。

安倍政権は今回、スピード感をもって対処にあたった。発生直後に2万5000人以上の自衛隊派遣を決定したほか、米国の協力を得て、海兵隊の垂直離着陸輸送機「オスプレイ」を初めて日本の災害支援に投入した。被害が大きい南阿蘇村に救援物資約20トンをスムーズに運べたことで、オスプレイの高い性能が証明されたと思う。安倍晋三首相が力を注いできた「日米同盟の深化」が、危機管理に結びついた好例といえよう。

自民党も地震発生翌朝から、地元選出議員らを現地入りさせ被害状況の把握に努めた。関係団体を通じた救援物資支援も継続中だ。地方組織のネットワークという自民党の強みを生かし、被災地のニーズを的確につかめるようにしたい。また、総務省は熊本市など県内の16市町村と熊本県に対し、普通交付税計421億円を前倒しして交付することを決めた。2016年度予算案の予備費活用をはじめ、財政面でも手厚い支援を行っていく。

メディアは今回の地震を受けて、政府・与党が消費税増税の延期に動いているかのように報じているが、党の政調の会議でも、先日開催した全国政調会長会議でも、誰からも「増税延期」という声は出ていない。自民党内で、増税延期を求める声が高まっているわけではない。今はとにかく、地震への対応を最優先すべき時である。まだ、来年4月の消費税増税の可否を決断する時期ではない。もちろん、経済を壊してまで増税することは避けなければならない。経済情勢を慎重に見定め、経済成長と財政再建を同時に達成するため、固定概念にとらわれることなくさまざまな選択肢を検討していくことが必要だ。

安倍首相も23日に現地視察されたが、24日には補正予算の編成を指示し、激甚災害指定も25日に指定された。政治の揺るぎない意志と行動を示し、熊本を応援してまいりたい。

今月の月例経済報告で、景気の現状について「熊本地震が経済に与える影響に十分留意する必要がある」との見解が示された。そのような中で伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)が開催されるが、議長国・日本が世界経済の浮揚にむけて指導力を発揮することが求められている。

党では、20年のGDP(国内総生産)600兆円の達成に向け提言をまとめた。今後は党の日本経済再生本部でマイナス金利を活用する政策を検討していく。大型連休明けからは、アベノミクスを確かなものにするため、「成長」と「分配」の好循環などを踏まえた参院選公約のとりまとめ作業に入る。衆院北海道5区の補欠選挙は接戦を制したが、アベノミクスの真価が問われる戦いに向け、政策で勝負していきたい。

(自民党政調会長・稲田朋美)